一時保護(子ども)

家族といるのが怖いとき、原則2か月以内で安全な場所に避難できる制度
権利の侵害

そもそも「虐待」とは?

虐待とは、「保護者が子どもに対して行う悪いこと」を意味します。
ここでの「子ども」の年齢は、原則18歳未満とされています。

虐待の種類

教育やしつけなど、どのような理由であっても、上記のような子どもにとって有害な行為は虐待とされます。

「虐待の定義はあくまで子ども側の定義であり、親の意図とは無関係です。その子が嫌いだから、憎いから、意図的にするから、虐待と言うのではありません。親はいくら一生懸命であっても、その子をかわいいと思っていても、子ども側にとって有害な行為であれば虐待なのです。我々がその行為を親の意図で判断するのではなく、子どもにとって有害かどうかで判断するように視点を変えなければなりません。」(小林美智子,1994)
出典:厚生労働省HP "4 虐待の判断に当たっての留意点" (2021-05-10)

身体的虐待:子どもがケガをするおそれがあること / 子どもを危険にさらすこと

例:

  • 痛いことをされる
  • 出血したり、あざができたりする行為 (殴る・縛られる など)をされる
  • 家の外に締め出される
  • 食事をもらえない など

性的虐待:子どもに性的行為をさせること

例:

  • 下着で隠れる部分を見られる、触られる
  • 下着で隠れる部分を見せつけられる、触らされる など

ネグレクト:子どもの世話をしないこと

例:

  • 家や車に放置する
  • 病院に連れて行かない
  • 祖父母、きょうだい、同居者などから、子どもが虐待のような被害を受けているのに、見て見ぬふりをする など

心理的虐待:子どものこころを傷つける言葉や態度

例:

  • 怒鳴られる、脅されたりする
  • 他のきょうだいと比べて自分だけ言葉、態度が明らかにちがう など
参考:厚生労働省HP "第1章 子ども虐待の援助に関する基本事項" (2021-05-10)

一時保護のポイント

  • 職員が事情を聴き取り、その行為が客観的にみて虐待かどうか判断してくれる
  • 保護者の言葉と態度から、問題となる行為をやめそうだと職員が判断するまで避難できる
  • 問題とされる行為をやめるように、保護者に働きかけてもらえる
    • 「なぜその行為が問題なのか」「その行為が将来どのような影響を及ぼすのか」などを説明してもらえます。
  • 保護者が問題となる行為をやめる気がなさそうなら延長される
    • 保護者が反省し自宅に戻ったあとも、問題が再発していないか定期的に点検しにきてもらえます。
  • 一時保護制度を使ったときに話した情報は秘密にしてもらえる

その他

  • 避難する期間
    • 原則最長2か月
  • 一時保護中の過ごし方
    • 午前:授業(小学生以下は保育)
    • 午後:自由時間(スポーツや読書、ボードゲーム、ビデオなど)

参考:東京都福祉保健局HP "一時保護所のご案内" https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/jicen/ji_annai/annai.html

参考:子ども家庭庁HP"一時保護ガイドライン"(2025-01-17)
参考:厚生労働省HP "図5-1  子ども虐待対応・アセスメントフローチャート" (2025-01-26)
参考:子ども家庭庁HP"子ども虐待対応の手引き(令和6年4月 改正版)第3章 通告・相談の受理はどうするか表3−1参考様式 虐待相談・通告受付票 p.38"(2025-01-17)

メリット

  • 家で身の危険や不安を感じているなら、保護者がいない場所に逃げることができる
  • 保護者からされて嫌な行為を、やめてもらうきっかけになる
    • 専門的な職員が客観的な立場からアドバイスしてくれることで、保護者が普段の行いを見直すきっかけになります。
  • 保護者が虐待をしてしまう事情(病気やお金、仕事の悩みなど)を抱えている場合、保護者に対しても必要な手助けや支援をしてもらえる

利用の目安

されると嫌なことや、怖いと感じることについて、「逃げ出したいと思うほど怖いからやめてほしい」ともし伝えたら、

  • 怒り出して話が通じなくなる
  • 何をされるかわからない
  • 痛いを思いをするかもしれない

と思うなら、すぐに相談窓口に事情を話してください。
いまの暮らしから逃げ出したいと思ったときにも利用できます。

そこまでではないと思っても、事情を説明することで、自分の似たような状況にあるひとをたくさんみてきた専門家から意見をもらうことができるので、相談窓口に事情を話してみてください。

詳細

  • 一時保護を受ける流れ

    • 相談により児童相談所が虐待の発生を知る
       ※匿名相談などにより、被害を受けた子どもの名前や住所がわからない場合はここでおわり
      事実確認と緊急性の判断
       基本的には保護者・本人それぞれと職員が面談する
       ※ 軽いトラブルや親子喧嘩と判断され、保護者が態度や行動を改善しそうなら、一時保護は行われない
      一時保護
       事実確認の結果 保護者が行動や態度をすぐに改善しそうになかったり、すでに深刻な被害を受けている場合は一時保護が行われます。
      一時保護をしてから原則2か月以内に保護者の態度や行動に変化がない場合には保護者とともに暮らすのがお互いのためにならないと判断され、祖父母など親戚や里親、児童養護施設などに移ります。
      ※このとき、保護者が反対した場合は、裁判でどちらが子どもにとって良い環境なのかを裁判官に決めてもらいます。
      ※その後保護者に子どもを育てる余裕ができ、子どもも戻ることを希望した場合には、また一緒に暮らすこともあります。
  • 性的虐待があるときだけは対応が特別(加害者は逮捕)

  • 自分が相談したことを知られたくないときは匿名で話だけでも聞いてみよう

    • 児童相談所は、虐待被害を受けているかもしれない子どもの氏名や連絡先を知ったら、 保護者や子ども本人に直接事情を確認しなければならない ことが法律で決まっています。
      「相談したことを誰にも知られたくないけれど、まずは話だけでも聞いてみたい」といった場合は、以下の方法で 匿名(名前を隠して)で相談 するのがおすすめです。
      【1】電話番号の最初に"184"をつける
      "184"に続けて相手の電話番号を入力して電話をかければ、相手からは「非通知着信」と表示され、発信元を隠して連絡できます。
      公衆電話からでも同じで、"184"をつければ、発信元は特定されません。
      参考:NTT Communications フレッツ光ネクスト "接続機器への表示内容" (2021-05-18)
      【2】まず最初に匿名相談をしたいと伝える
      相手が電話に出たら、最初に
      「名前は隠して相談したいのですが可能ですか?」などと伝えることで、身元を明かさずに相談できます。

利用手順


Step.1 注意点を確かめる

Step. 2 質問リストをつくる

Step. 3 窓口を見つける

Step. 4 窓口に連絡する

記事で紹介した支援

  • 一時保護(児童福祉法)

利用するには

■電話:189

お住まいの地域の児童相談所に電話がつながります。
自宅や携帯電話、公衆電話からも無料でかけられます。
公衆電話からの場合は最初にお金を入れてください。通話が終わると戻ってきます。

■一覧ページ

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